ソーラーLED街灯設置を検討する時に知っておきたいこと
メリット デメリット コスト 期間
・自宅前に明かりがあればいいなと思っている
・駐車場に街路灯の設置を考えている
・庭に照明が欲しいと思っている
このような方の為にソーラーLED街灯のメリットとデメリットをまとめてみました。
自宅前・駐車場・庭などに明かりを設置することを考える場合、“街路灯を立てる”というのは少々ハードルが高いように感じるかもしれません。
ただ、背の高い街路灯を立てることにはメリットが大きいのも確かです。
しかし費用・期間・メンテナンス。単に照明効果だけでなく、防犯・更には災害対策まで。考えなければならないことはたくさんありますね。
これらの検討すべき問題を、弊社が開発したソーラーLED街灯・ralosであれば解決できる可能性があります。
目次
1.メリット・利点
2.デメリット・欠点
3.年間発電量シミュレーション
4.工事の内容・期間
5.まとめ
1.メリット・利点
1-1. 電気代0円かつ環境にやさしい
まず一番のメリットとしては電気代が0円であること。
電気代が安い、というレベルではありません。ゼロです。
ralosは定格40wのA級単結晶ソーラーパネルを使って発電し、夜間はその電力を使って点灯します。
A級単結晶パネルはソーラーセル製造メーカーでの検査で与えられる規格で、C級以下は傷有でB級は効率や耐久性がA級に劣るという意味です。
照明に使われるLEDの消費電力は9wで、これは35wの蛍光灯相当の明るさです。
つまり定格40wのソーラーパネルで1時間100%の効率で発電した場合、9wのLEDを4時間程度点灯させることができるということです。
ただしこの“効率”は天候や環境にも左右されるため一定ではありません。(この点はもう少し詳しく後述します 2-1)
そもそも架空線(電柱などを走る電気が通る線のことです)からの引き込みの工事も必要ないので、ralos自体のバッテリー以外からの電力消費がなく、つまり電気代0円というわけです。
さらにソーラー発電だけで稼働する、ということは完全に再生エネルギーのみで動くということ。つまり環境にもやさしいんです!
1-2. 設置費用が割安で工事も比較的簡単
上でも少し触れましたが、ralos設置工事では架空線からの引き込みを行いません。
通常の街灯であれば架空線・支線引き込み工事、そのための許可を電力会社に申請など、工事や工事のための準備が必要です。
ralosは自ら発電した電気をバッテリーに蓄電し、それを利用して点灯するので外部から線を引く必要がないのです。
それはつまり工事が比較的簡単に済むということを表しています。
工事が簡単に済むということは“工期が短く済み”さらに“工事代金も安く済む”ということです。
1-3. 防水構造で災害に強い
ralosは保護構造基準IP68の防水仕様です。完全な防塵構造で水中での使用が可能です。さすがに水中での利用は想定しておりませんが…。
またralosは風速40km/sの強風にも耐えられる堅牢設計であり、これによりralosは災害時・停電時でも稼働が期待できます。
災害時・停電時の夜、家庭内の照明はもちろん街灯も点灯せず外は真っ暗です。変わらず照明を提供してくれる街灯があるというのは替えようがない安心になります。
さらにオプションでバッテリーを非常用電源として使うこともでき、非常時には携帯電話やノートパソコンの充電に使うこともできます。
2.デメリット・欠点
2-1. 天候、環境によって発電量が変化
ソーラー発電には発電量が一定しないという弱点があります。
結論から言うと、常に定格100%の発電量はお約束できません。
と言うのも前述したとおり、ソーラー発電はその効率を天候に大きく左右されます。
曇天であれば30%以下、雨天では10%以下になるとも言われています。
もちろん100%発電できる場合もあります。それでも毎日の晴れを保証できないのと同じ理由で毎日100%の発電量も保証できないのです。
ただ改めて補足させていただくと、ralosに搭載せれているソーラーパネルはA級単結晶パネルであり、その高効率は信頼できます。
A級という等級は検査規格の最高級であり、単結晶パネルは多結晶パネルよりも質が高く効率のいいソーラーパネルです。
実際に弊社が設置した浅虫のralosでは設置時に定格の40wの発電を確認しております。
2-2. ソーラーパネルの劣化
ソーラーパネルは利用を続けるうち劣化しその効率は低下していきます。単結晶パネルの低下率は5年で3~4%と言われています。
また国税庁の定める太陽光発電の法定耐用年数は17年です。
これはソーラーパネルが17年しか持たないということを意味していません。これは税制面での定められた法定耐用年数です。
実際は20年~30年程度は使えると言われています。
言われていますというのは、ソーラーパネル自身の歴史がまだ浅くデータがそろっておらずはっきりしたことが言えないためです。
千葉県の佐倉ソーラーセンターでは1984年からノーメンテナンスで稼働を続けているというデータもあり、ソーラーパネルの寿命に関してはまだ確かなことが言えない状態です。
ただ、今も稼働を続けるソーラーパネルが多くあることからも、ソーラーパネルの寿命に関して20~30年程度は使えるのではないかと言えると思います。
2-3. LED照明のデメリット
LED照明のデメリットとして“直流で動作する”ことと“発熱が少ない”ことがあります。
“交流で動作する” これはLEDの特徴のひとつであり、コンセントの電源を利用するLED等には必ず交換器が付いていて交流を直流に変換して利用しています。
ralosはバッテリーで動作するため交換器を通す必要がなく交換器でのロスは生じません。
“発熱が少ない” これはメリットにもなり得ますが、雪が降って照明に着雪した場合などは雪が融けず十分な照明効果を得られない場合があります。
その場合は雪を落とすなどして照明をメンテナンスする必要があります。
3-1. 11月12月1月2月
まずは日照時間の短い冬期にかけての発電量シミュレーションです。
日照時間は11月が147.9hで一日平均4.93h、12月が178.0hで一日平均5.74h、1月が184.5hで一日平均5.95h、2月が165.8hで一日平均5.92hとなっております。
もっとも短いのが11月の4.93hですが、4.93hx40w=197.2wが最大発電量、この日照中に定格の70%程度の稼働でもx0.7(70%)=138.04wで必要電力の126wを上回ることができます。
3-2. 3月4月9月10月
次は春期・秋期のシミュレーションです。
日照時間は3月が163.1hで一日平均5.26h、4月が176.9hで一日平均5.89h、9月が120.9hで一日平均4.03h、10月が131.0hで一日平均4.22hとなっております。
最も短い9月の平均が4.03hで、4.03hx40w=161.2wが最大発電量で、この日照中に80%稼働できればx0.8(80%)=128.96wで必要電力の126wを上回ることができます。
次に短いのが10月。平均が4.22hで、4.22hx40w=168.8wが最大発電量で、この日照中に75%稼働できればx0.75(75%)=126.6wで必要電力の126wを上回っています。
3-3. 5月6月7月8月
最後は夏期のシミュレーションです。
日照時間は5月が167.8hで一日平均5.41h、6月が125.4hで一日平均4.18h、7月が146.4hで一日平均4.72h、8月が169.0hで一日平均5.45hとなっております。
最も短い6月が平均4.18hで、4.18x40w=167.2wが最大発電量で、この日照中に80%稼働できればx0.8(80%)=133.76wで必要電力の126wを上回っています。
3-4. 発電量シミュレーションまとめ
日照時間が少ない日であっても平均80%程度の稼働ができれば一日分の電力が賄えることが分かります。
もし晴れの時間が長く最大効率で発電できれば、一日分以上の電力を貯めておくこともできます。
またシミュレーションには含めませんでしたが、雨天や曇天であっても発電量が必ず0%になるわけではありません。曇天でも30%発電できる場合もあるし、雨天であっても10%発電する場合もあります。
雨が降っていても完全に真っ暗になるわけではないからです。
以上を総合すると天候が安定しない月であっても最低限の発電は可能であると考えられるため、ralosは一年を通して安定しての稼働が期待できると言えます。
4. 工事の内容、期間
4-1. 工事の流れ
基礎を埋め込むための穴を掘ります。
深さ1.2m、幅1.0m四方の穴に基礎を埋め込み、埋め込んだ基礎にralosを立てて固定します。
後はコントローラーを接続しralosの稼働を調べて完了です。
架空線から支線を引いたり、電力を供給するために地下に電線を通す必要がないのでとても楽です。
4-2. 工事の期間
一日で終わります。
5. まとめ
5-1. ralosの詳しいスペック
一般仕様
LED(白色・電球光) 点灯時9W(蛍光灯35W相当の明るさ)
ソーラーパネル(1台)
蓄電池(1台)
防水型コントローラー(1台)
その他
9W/DC12V LED 色温度 5,500~6,500K
5-2. 最後に
簡潔にまとめると
メリット:電気代0円で工事も比較的安く簡単で災害に強い
デメリット:発電量に保証がない・ソーラーパネルの寿命が未知数
こんな感じです。
いかがだったでしょうか。
お客様のご検討の一助になれば幸いです。